ねこの夢

読んだ本の備忘録として。。。

カテゴリ:「は行」で始まる作家 > 原田マハ

さいはての彼女 (角川文庫)
原田 マハ
角川書店(角川グループパブリッシング)
2013-01-25

¥562
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
25歳で起業した敏腕若手女性社長の鈴木涼香。
猛烈に頑張ったおかげで会社は順調に成長したものの結婚とは縁遠く、
絶大な信頼を寄せていた秘書の高見沢さえも会社を去るという。
失意のまま出かけた一人旅のチケットは行き先違いで、
沖縄で優雅なヴァカンスと決め込んだつもりが、なぜか女満別!?
だが、予想外の出逢いが、こわばった涼香の心をほぐしていく。
人は何度でも立ち上がれる。
再生をテーマにした、珠玉の短篇集。

(内容紹介より引用)




短編集です。
<目次>
さいはての彼女
旅をあきらめた友と、その母への手紙
冬空のクレーン
風を止めないで

「さいはての彼女」に登場するナギという娘さんの母が
「風を止めないで」の主人公になっている以外はリンクしてません。
この2つのお話は風を感じるのですが、
バイク乗りの人ならもっとリアルに風を受ける感覚を思い出すかも。。。
私はタンデムさせてもらった経験しかないけど、
それでもとても爽快な風を感じました^^

ナギの存在が強烈です。
ハーレーというバイクがあります。
彼女はそのバイクのプロのカスタムビルダー。
主人公は、解雇した秘書に、
してやられて女満別にきちゃった鈴木涼香のはずなんだけど
いつの間にかナギの物語になってます。

「旅をあきらめた~」もよかったです。
旅先は伊豆だし、
親の介護が頭に浮かぶ世代には
共感できる心情が多いと思います。
女性の一人客をどう扱うかでレベルがわかる・・・
なるほどね!と納得すると同時にちょっと怖い(笑)

「冬空のクレーン」はまた北海道です。
タイトル作と似ちゃってるかなぁ、という印象。
悪くはないけど、ちょっと残念かな。

紹介文の通り、再生をテーマにした割には
重くなく、清々しい読後感でした。
よかったです。


¥745
東京・神楽坂の老舗料亭「吟遊」で修業をしていた紫紋は、
料亭で起こった偽装事件を機にすべてを失った。
料理人としての夢、大切な仲間。
そして、後輩・悠太の自殺。
逃げ出した紫紋は、人生の終わりの地を求めて彷徨い、
尽果というバス停に降り立った…。
過去に傷がある優しい人々、
心が喜ぶ料理に癒され、
紫紋はどん底から生き直す勇気を得る。

(内容紹介より引用)




設定が想像してたのとだいぶ違っていたのですが
読み始めたら、どんどんページが進んで
ラストでは紫紋と一緒にぽろぽろ・・・。

タイトルや登場人物の名前から
キリスト教にまつわるのかと思いがちですが、
宗教には全く関係ありません。

どうしようもない後悔、
自分以外の命に関わってしまう後悔。
何をしても今さら、決して取り返すことのできない時間。
あの時なぜ自分は・・・!
そんな悔いを心に秘めたまま人は変わらずに
人生を歩んでいけるのか?

尽果(つきはて)という海辺の小さな集落での物語。
まぐらだ屋というのは定食屋さん、
地元で働く労働者のためにお昼と夕食を提供し、
お盆はもちろん、年末年始も店を開けるのには理由がある。
寂しい人が一人で過ごすことのないように・・・
店で働くマリアや紫紋もしかり。

魚料理メインの「まぐだら屋」の定食が
どれもこれも本当においしそうで!
お味噌汁とご飯とその日に仕入れた魚の煮つけ。
塩焼き、お刺身、たまに豚汁・・・。
う~ たまらん!(笑)

携帯に電源を入れる。
これだけのことで、こんなに泣けるとは思わなかった。
マルコの時も、
シモンの時も。

多少は作り込み過ぎの感もないわけじゃないw
でも、私はとても楽しませてもらいました。
よかったです^^

旅屋おかえり (集英社文庫)
原田 マハ
集英社
2014-09-19

¥648
あなたの旅、代行します!
売れない崖っぷちアラサータレント“おかえり”こと丘えりか。
スポンサーの名前を間違えて連呼したことが原因で
テレビの旅番組を打ち切られた彼女が始めたのは、
人の代わりに旅をする仕事だった―。
満開の桜を求めて秋田県角館へ、
依頼人の姪を探して愛媛県内子町へ。
おかえりは行く先々で出会った人々を笑顔に変えていく。
感涙必至の“旅”物語。

(内容紹介より引用)




「楽園のカンヴァス」とは全く違う作風だけど、
優しさと癒しの物語はとても良かったです。

重いというのではなく、
どちらかといえば軽めです。
なので、ご都合主義というような展開もあるにはあるw
気にするほどではないと思います。

もう脈はないとわかっているのに
イケメンの元彼に会うと
目の中に♡が浮かんじゃうところなんて可愛らしいわぁ。

いくつかの旅をしていく中で
最初と最後の2つの旅が軸になっています。

最後の旅で和紙工房に行った時、
和紙の製造過程で聞いた言葉

「叩かれて 叩かれて 強く 美しくなる」

人の心も同じだな、と思ったら
ぽろぽろと泣けてしまった・・・!

旅することを通して
多くのものを得ていく丘えりかが羨ましくさえ感じました。

原田マハさんのこういう優しい物語、いいですね。
また何か読んでみたくなります。

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