シリ・パイプーン、72歳。
みごとな白髪に透き通るような緑の目をした老人だが、ただの年寄りではない。
ラオス国内で唯一の検死官だ。
引退して年金生活を楽しもうと思った矢先に任命され、
やむなく勤務することになった検死事務所は、医薬品も乏しく、設備もお粗末。
しかし、障害があるが解剖の腕は抜群の助手、
しっかり者のナースなど一風変わったメンバーに囲まれて、
訳あり死体続々のスリリングな日々が待っていた!
そこでシリ先生は、死者が語る真実にやさしく耳を傾け、
事件を解き明かしてみせる。
気骨と人情で慕われる老医師が渋い推理を披露する、
素朴なアジアン・ミステリー。
(内容紹介より引用)
積読が少々長めではあったけど
古本屋さんで安価に購入したのに・・・
最大ネットショップでは古本がとんでもない値段になってる!
なーぜー???(笑)
舞台は1976年のラオス人民共和国。
ベトナム戦争が終わり、
ラオスは共産主義の国になっている。
ラオスはタイとメコン川をはさんで対岸に位置しています。
主人公のシリ先生は70歳超のおじいちゃん。
ラオスの人には珍しいエメラルド色の瞳をしている。
もういい加減に隠居させてもらって
のんびり暮らそうと思っていたら!
「君はまだ働けるじゃないか、同志よ。」という
党幹部の一言でいやいやながら検死官に~。
しっかり者の看護師デツイに自転車を貸してくれと言ったら
「走らせる時はゆっくりと、疲れたら止まること」
なんて言われちゃうんです。
口では「心得た」と言いながら見栄をはって
ノンストップで自転車を走らせた為に
訪問先で、ゼーゼー喘いでしまって不思議そうな顔をされちゃいます。
検死官が主人公なので当然、犯罪はおきますが
1970年代のラオスの空気感と
所謂「見える」力をもってるのに検死官になってしまった
シリ先生が、ちょっと不思議でのんびりした雰囲気を漂わせ
いい感じになってます。
ちょこちょこと検死するべき遺体は登場しますが、
本筋の事件はなかなか大きな波紋を広げていきます。
コージーミステリではないです。
そして、ラスト!
あちゃーって感じで、シリ先生にちょっぴり同情しちゃいました。


