ねこの夢

読んだ本の備忘録として。。。

カテゴリ:「ま行」で始まる作家 > 三浦しをん

昨日はハナの記事に温かく優しいたくさんの言葉、応援、
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しをんさん、2冊目でした。

「神去なあなあ日常」  徳間文庫  2012年9月発行

三浦しをん  (Miura  Shion)

平野勇気、18歳。
高校を出たらフリーターで食っていこうと思っていた。
でもなぜか三重県の林業の現場に放り込まれてしまいーー。
携帯も通じない山奥!ダニやヒルの襲来!
勇気は無事、一人前になれるのか……?
四季のうつくしい神去村で、勇気と個性的な村人たちが繰り広げる騒動記!
林業エンタテインメント小説の傑作。

(BOOKSデータベースより引用)




タイトルの「神去」は かむさり と読んで、物語の舞台となる村の名前です。

三浦しをんさん、色々なところで本も感想も見かけていて
すっかり自分も読んだ気になっていたんですよねw
そしたら、これが2冊目だった^^;

1冊目は「まほろ駅前~」でした。
個人的には、今回読んだ本の方がずっと好き!
林業エンタテイメントって何さ!?ってちょっと引き気味だったけど
読んでみれば青春だな、青春エンタテイメント。

ひたすら山の中ばっかりなので
「私は海派!海がないとダメなの」って人には息苦しいかも(笑)

表紙のイラストがいいですよ。




↑文庫の折り返し部分を伸ばしてみると・・・
緑の山々と清流と。
遠くに、神様が住むといわれている神去山らしき山も。
イラストは金子 恵さんという方です。

無気力というか、とにかく頑張らない平野勇気ですが
林業研修という名目で横浜の実家から、いきなり山村へ~。
場所の設定は三重県中西部、奈良県との県境に近いところらしいです。
村の中では携帯の電波も届かないし、PCなんてものもない!
最寄駅までは車で延々と走る、しかない。
そんな環境に耐えられず、2週間の事前研修中は脱走しては捕まる、の繰り返し!
とうとう更に山奥の神去村中心部へ。

しっかり現代の話なのに
神隠しから山の神事や吉凶の予兆・・・etc
色々出てきて面白いです。

山の四季と共に平野勇気が初めて過ごす1年を自分の目線で綴っています。
何に書き綴っているのかというと、
ホームステイしてる家の押入れから見つけたパソコン。
ケーブルもプッシュ回線の電話もない、本当にパソコン本体のみ!!
電源入れたら使えそうなのでノート代わりにしたんですね(笑)

むせかえるような緑の匂い、とよく言いますが
そんな感じの場所なんだろうなぁと思います。
冷たく澄んだ清流、山から降りてくる霧、緑とは違う木々の匂い、野生動物たちの気配。
気配といえば、山の神様も。
見える人、見えない人・・・。

続編が出てます。
「神去なあなあ夜話」 こちらはまだ単行本です。
その内、読んでみようと思います。

神去なあなあ日常 (徳間文庫)/徳間書店


¥650

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そういえば感想をまだ書いてなかった本、の1冊です(^^ゞ


直木賞受賞作。









「まほろ駅前多田便利軒」  文春文庫  2009年1月発行




三浦しをん (Miura Shion)






まほろ市は東京のはずれに位置する都南西部最大の町。


駅前で便利屋を営む多田啓介のもとに


高校時代の同級生・行天春彦がころがりこんだ。


ペットあずかりに塾の送迎、納屋の整理etc.


――ありふれた依頼のはずがこのコンビにかかると何故かきな臭い状況に。


多田・行天の魅力全開の第135回直木賞受賞作。


解説・鴻巣友季子








(BOOKSデータベースより引用)















便利屋に持ち込まれる依頼によってコトは起こり、


解決したのかしてないのかでまた次が、といった感じ。




「あんたは正義の味方にはなれないね。」


「――いいんだ。俺は便利屋だから。」    




文庫の帯に書かれた本文中のセリフです。


かっこいいヒーローが登場するわけじゃないです。




便利屋という仕事を通して


今という世の中のやり切れなさが見えてしまって


無気力になりそうな主人公の男性。




最初に読んだ時、


だから何?って思った。


読後感もいいと思えなかった。


時間が経って、随分と世間の評価が高いことを知り


再読してみた・・・




「だから何?」と思ったところに


エッセンスが詰め込まれていたようで。




きれいで素敵な話ばかりじゃなくて


本当にやり切れないことがこの世の中にはたくさんある。


それが現実なんだって知ってるから


改めて言われなくても結構、と私は感じたのだと思う。




でも、それが小説のリアリティってやつだったらしい。


やられましたね。


人ってこんな風に、それぞれの場所で自分なりに生きているもの。




近いうちにまた再読してみようと思わせられました。




まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫)/三浦 しをん



¥570

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