¥691
希望を胸に身一つで上方から江戸へ下った豆腐職人の永吉。
己の技量一筋に生きる永吉を支えるおふみ。
やがて夫婦となった二人は、
京と江戸との味覚の違いに悩みながらもやっと表通りに店を構える。
彼らを引き継いだ三人の子らの有為転変を、親子二代にわたって描いた
第126回直木賞受賞の傑作人情時代小説。
(内容紹介より引用)
苦しかった・・・
中盤以降、あまりに苦しくて
何度本を閉じてしまおうと思ったことか。
誰か一人の主役がいるわけではなく、
京から来た男・永吉と江戸っ子の娘・おふみが出会い、
永吉が京風のお豆腐(今でいう絹ごし豆腐)を売る店を始め
おふみと夫婦になり、子を授かり、
二人が人生を終え、子供たちに代替わりするまでの物語です。
実の親子でありながら
心を通わせられない母と子供たち。
出産が命がけだった江戸時代に
3人もの元気な子供を授かりながら
長子・栄太郎にしか愛情を示さない母・おふみ。
何故、栄太郎だけを溺愛するのか。
おふみなりの理由があるのだが、
それは本人にしか理解できない、というか
他の人にしたら単なるこじつけのようなもの。
店のお金を使い込み、博打にのめり込み借金を作る栄太郎。
それでも「栄太郎は悪くない」と擁護する母。
この物語を読後感良かったといえる読者が羨ましい。
例え、ラストに未来が見えたとしても、
悟郎とおきみにとっては、
慕っても慕っても、邪険にされ暴言すら吐かれ、
決して優しさも温もりも与えることのなかった母だ。
理由を明かされ、哀れだとは思っても
全てを水に流し心底許せることができるのだろうか?
そして、嘘を重ね何度も家族を裏切った栄太郎を
この先信じていくことができるのだろうか?
家族それぞれの立場で違う想いが噛み合わない。
はぁぁ~ 胸が苦しい。
損料屋シリーズに出てくる深川の料亭・江戸屋と
その女将・秀弥がここにも登場していました。
同じ作家さんならでは、ですね。

コメント
コメント一覧 (8)
偏った母の愛情。その愛を受けられない二人の子。
裏切ってしまう長男。
複雑に絡み合う愛情でしょうか。
胸が苦しくなる物語は、今は遠慮しておこうかな。
私、これはしんどそう、と思って、手を出してません(-_-;)
やっぱり苦しいんですねー・・・。
お疲れ様でした♡
途中の苦しさの方が上回ってしまいました。
そうなのですがw
ネット上のレビューは読後感良いという人が多いんです。
私が過敏だったのかもしれません(^^ゞ
あん
というのが正直なところです。
もし、になるさんが読んでみるって言ったら
なんとかして阻止すると思う(笑)
あん
ちょっと絵空事に思えちゃうというか
辛いお話でも距離がおけると思うのですが・・・
でも、山本さんといえばこれでもか!と言う感じで
いい方にも悪い方にも盛り上げていく書き方をするから
余計辛く思えちゃったのかもですね?
私にも読めないお話かと思われます(^_^;)
これでもかって繰り返したたみかけてきますね。
でも、読んだことを後悔するようなことでもなく・・・
楽しいばかりじゃない世界を目の前に投げつけられたような感じでした。
唐突に幼なじみの男性が出てきて万事解決、みたいなところは男性の論理だな、と^^;
あん
確かに後半は苦しいのですが、それも含めて最後までページをめくる手をとめることが出来ず、読み終えてみれば、人生の喜びも哀しみも味わわせてくれるスケールの大きな時代小説だと思いました。
こういう大河小説のようなのは結構好きなんです。
キイさんのコメントにも書きましたが、
読んで後悔するわけではないんです・・・ただ、辛かった。
また違う作品を読んでみたくもなりました。
色々な引き出しを持ってる作家さんのように思います^^
あん