ねこの夢

読んだ本の備忘録として。。。

2015年12月


5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (21件のカスタマーレビュー)
驍宗が玉座に就いて半年、戴国は疾風の勢いで再興に向かう。
しかし反乱鎮圧に赴いた王は戻らず、
届いた凶報に衝撃を受けた泰麒も忽然と姿を消した。
王と麒麟を失い、荒廃へと向かう国を案じる将軍は、
命を賭して慶国を訪れ、援助を求める。
戴国を救いたい―景王陽子の願いに諸国の麒麟たちが集う。
はたして泰麒の行方は。

(内容紹介より引用)




今年の読み納めが十二国記というのは
私にとってはしっくりくるようです。

時は陽子が慶国景王になって3年目。
そして、戴国の王になった驍宗と麒麟の泰麒が
行方不明になってから6年が経過している。
驍宗と泰麒は即位して半年後に消えてしまったのだ。

「仁をもって道をなす」
これが十二国の基本だったと再確認するような巻です。

十二国の世界では王が亡くなれば
白雉の知らせがあり、
麒麟が亡くなれば蓬山に卵果がなるという。
その事実がないということは、生きているということ。

隻腕になるほどの怪我を負いながら
戴国の女将軍・李斎が陽子の元へ援助を願いにきた。
そして陽子たちが動き出す。
蓬莱(日本)で育った陽子は
単純に皆で(各国で)協力して探せばいいのに、と思う。
でも十二国の世界では前例のない考え方だった。

陽子と延麒・六太にいいように言われ
・・・やっぱりいいわw

陽子や他の王、麒麟たちが活躍する巻だけど、
李斎の回想と独白が多いので
彼女の物語のようでもある。

やっと蓬莱で泰麒を見つけた!

驍宗も無事に見つけられるのか。
戴国はもう一度立ち直れるのか。
泰麒の麒麟としての能力は・・・。
そんな諸々が気にかかります。
2016年中に出版予定の新刊が待ち遠しい~!

最後に残った『魔性の子』も読んでみます。


5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 件のカスタマーレビュー)
町の小さな稲荷神社の参道に、
知る人ぞ知る「和菓子処しみず」はある。
春夏秋冬、季節のスイーツを求めて暖簾を潜れば、
絶品和菓子に、甘酒、おでんや焼きそばまで、旨いものが勢揃い。
店の主人・山崎ぶたぶたにも、運がよければ出会えるはず。
変わった名前だけれど、その正体は…?
疲れたとき、悩んだとき、
ぶたぶたの作る甘~い和菓子で、ひと休みしていこう。

(内容紹介より引用)


 

相変わらずのぶたぶたさんワールド。
安定してます。
えぇ、ファンタジーとシュールの危うい境界線上のような・・・(笑)

表紙に並んだ和菓子たちが可愛い!

短編集です。
<目次>
お狐さまと私
夏祭りの一日
コーヒーを一緒に
昨日と今日の間
春のお茶会

楽しかったのは「夏祭りの一日」、
一番好きだったのは「昨日と今日の間」でした。
「昨日と今日の間」は大晦日の夜のこと、
ちょっと不思議なパワーが働いたみたいです。
城島蘇(じょうじまいける)・・・よく考えつくなぁ(笑)

それにしても、
パワースポットのある稲荷神社に
ぶたぶたさんの甘味処、
これは癒しアイテムとしては最強のような気がします。
具なし焼きそば!?
これ、食べてみたーい♪

矢崎存美さんのおいしいものの描写がたまりません。
気忙しい年末に、ホッと一息つかせてもらって
また明日から頑張れます^^


5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (72件のカスタマーレビュー)
膨大な書物を暗記するちから、
遠くの出来事を知るちから、
近い将来を見通すちから―
「常野」から来たといわれる彼らには、
みなそれぞれ不思議な能力があった。
穏やかで知的で、権力への思向を持たず、
ふつうの人々の中に埋もれてひっそりと暮らす人々。
彼らは何のために存在し、どこへ帰っていこうとしているのか?
不思議な優しさと淡い哀しみに満ちた、常野一族をめぐる連作短編集。
優しさに満ちた壮大なファンタジーの序章。

(内容紹介より引用)




読書メーターで私の大好きな1冊『猫と妻と暮らす』と
この本の世界観がよく似ていると小耳にはさみ、
これは放っておけない!と読んでみました。

私はどうしてこの本の存在を知らなかったんだろう・・・!

<目次>
大きな引き出し
二つの茶碗
達磨山への道
オセロ・ゲーム
手紙
光の帝国
歴史の時間
草取り
黒い塔
国道を降りて・・・

1話目の『大きな引き出し』は
常野一族の人々についての紹介のような感じで
一番柔らかいかも。。。

ギョッとして、来た来た!と思うのが
『オセロ・ゲーム』

時の流れの大きさを感じられて
自分の好みだった『手紙』

そしてタイトル作の『光の帝国』
戦争という狂気にとらわれた時代、
ツル先生の慟哭に心がゆさぶられます。

どれも短い物語なので
読み終わってしまうのがもったいなくて
ゆっくり時間をかけて読んでいました。

何かしらの特化した能力を持つ常野一族。
権力の頂点を目指すのではなく
在野で普通に暮らすことを望む彼ら。
もしかしたら、ほんとにどこかにいるかもしれない。
そんな夢を見させてくれます。

これまで『猫と妻と暮らす』の世界観をうまく表現できなくて
『家守奇譚』が似てるかも~といってきましたが、
断然こちらですね!
出版年月からすると、
『猫と~』が、この『光の帝国』に似てるというべきなのかな。
常野一族の物語は続編があるようなので
積読は見ないことにしてw 読んでみたいと思います。
ついでに『猫と~』も再読したいなぁ。

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