ねこの夢

読んだ本の備忘録として。。。

2015年03月

4

¥1188
初夏の明るい夜、
ひとりの女が血まみれの手でハンドルを握り、
知る限りたった一カ所の安全な場所へ急いでいた、
後部座席に小さな息子を乗せて。
目的地は女の故郷でもあるフィエルバッカ沖のグローシャール島、
古くから幽霊が棲むと言われる島だった。
数日後、自治体の経理担当者が自室で撃たれて死んだ。
男は直前に“幽霊島”を訪れていたという…。
スウェーデン発の大人気シリーズ第7弾!

(内容紹介より引用)




お気に入りのミステリー、
エリカ&パトリックシリーズ最新刊です。

前作「人魚姫」のラストシーンが
結果を想像した時に、
泣きながら血が出る程叫びたいエンディングでした。

そして、結果の出たこの巻・・・
ヒロイン・エリカの妹であるアンナを襲う悲劇。
何故、彼女ばかり!?
これがもし現実なら、
アンナは実姉のエリカに対して
妬み、嫉妬、憎しみといった悪意を抱いても仕方がないでしょうね。

この物語の中のアンナは深い悲しみの海の底を漂っています。
そして、皆の待つところへ
海の上へ戻ろうと決意したアンナは聖母にすら思える。
本筋の事件と関係ないところで泣けてしまった!

いえ、事件の方も
解明された真実は、やはり哀しくひどいものでした。
読んでる私の頭の中には、
まさかね、嘘でしょ、やめてよー、という予感が。。。

幽霊島はスウェーデン語では、ガストホルメンというようです。
そんな通称がついた小島で過去にあったらしい哀しい出来事が
現在進行する事件の合間に挟まれています。

今回もエリカを取り巻く家族たち、
そしてパトリックの職場の人たち、
彼らのプライベートも少しずつ変化していて
この物語の中で生きているんだな、と楽しめるのも魅力の1つ。
きっとまた次作も買っちゃうでしょうねぇ^^

4
花咲家の休日 (徳間文庫)
村山 早紀
徳間書店
2014-09-05

¥648
勤め先の植物園がお休みの朝、
花咲家のお父さん草太郎は自らの少年時代を思い起こしていました。
自分の耳には植物の声が聞こえる。
その「秘密」を抱え周囲の「普通」の友人たちとは距離をおいてきた日々。
なのにその不思議な転校生には心を開いた…。
月夜に少女の姿の死神を見た次女のりら子、
日本狼を夢見、探そうとする末っ子の桂、
見事な琉球朝顔を咲かせる家を訪う祖父木太郎。
家族それぞれの休日が永遠に心に芽吹く、シリーズ第二弾!!

(内容紹介より引用)




新刊の「コンビニたそがれ堂セレクション」の感想を
後からチェックしてて気づきました!
去年、読んだ時にこの本の感想書いてない!
なんで?(笑)
あー、自分で自分にビックリ(=゚ω゚=;)

えーと、
風早の街でお花屋さん&造園をしている花咲家。
その2冊目です。

1作目の「花咲家の人々」も感想書いてます→ こちら
表紙のイラストが1作目は長女の茉莉亜で、
今回は同じ構図でお父さんの草太郎になってます。
そんな小さなことも、なかなか楽しいです。

エピローグから始まって
プロローグで終わっていますが、短編集の体裁だと思います。
<目次>
エピローグ
魔法のコイン →草太郎の子供時代
時の草原 →末っ子・桂
死神少女 →次女・りら子
金の瞳と王子様 →飼い猫・小雪
朝顔屋敷 →祖父・木太郎
エピローグ →長女・茉莉亜

木太郎さんのお話の青い琉球朝顔って
最近、オーシャンブルーと呼ばれてるお花とは
別物なのかしら?

自分自身が切り花を飾るのは好きなのに
ガーデニングは大の苦手だからか、
風早のシリーズの中で一番お気に入りが花咲家かも!

今回もまた、ちょっとした不思議もあって
お花や草木たちに癒しをもらいました。
読み終わると、心の中に暖かく優しいものがあります。

3
コンダクター (角川文庫)
神永 学
角川書店(角川グループパブリッシング)
2010-06-23

¥679
フルート奏者の朽木奈緒美は、
これから始まる音大時代の仲間との新しい仕事に心を躍らせていた。
そんな中、とある場所で謎の変死体が発見されてから、
彼女の周辺で奇妙なことが起こり始める。
毎夜の悪夢、首なしの白骨、壊れ始める友情、
そして怪事件を狂信的に追う刑事…
音楽を奏でる若者たちの日常が、
一見つながりのない出来事により崩壊の道へ。
これは、単なる偶然か!?
今、陰謀に操られる、恐怖の舞台劇が幕を開ける。

(内容紹介より引用)




探偵八雲シリーズの作家さんだけど、
私は怪盗山猫しか読んでないです(^^ゞ

結構なボリュームの
サスペンス色強いミステリーです。

私は途中で犯人がわかる、というか
コイツに決まってるじゃんと思い込んで先へ。
結果、アタリでしたw

タイトルの「コンダクター」は、
ここでは、オケの指揮者のことでもあり
事件を終局へ導く案内者のことも指しているようです。

最初の殺戮からほんの7日間のことを
登場人物たちと一緒に濃密に体感したような、
そんな感覚がありました。
短期間のストーリーなので、
ぐいぐい先へ引っ張られていきます。

それにしても、人の精神構造て不可思議!

最後にほんの少しの救いがあるのかなぁ・・・
爽快感はないので、好き嫌いがあると思います。

巻末の「あとがきにかえて」まで
しっかり読むことをお勧めします!
ここまでが作品の内なのでしょうね~。

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