ねこの夢

読んだ本の備忘録として。。。

2015年01月

4
月夜の島渡り (角川ホラー文庫)
恒川 光太郎
KADOKAWA/角川書店
2014-12-25

¥562
海の向こう、洞窟の奥深く、町場の片隅――
島には異界が満ちあふれている

両親と島を訪れた少年は、集落の祭りの夜に妖しい女と出会う。
彼女はその場で少年の未来を予言する―(「月夜の夢の、帰り道」)。
美しい海と島々を擁する沖縄が異界に変容する。
『私はフーイー』を改題し文庫化。

(内容紹介より引用)




恒川さん2冊目。

単行本の「私はフーイー」を読みたい本に登録していました。
そうしたら、
私に恒川さんのおもしろさを教えてくれたブロ友さんが
この文庫を紹介していて・・・
え?改題!? と珍しくw
本屋さんへ走り新刊をゲットしたのでした。

7編の短編集です。
<目次>
弥勒節
クームン
ニョラ穴
夜のパーラー
幻灯電車
月夜の夢の、帰り道

どれも短いお話ですが
不思議でちょっとゾワッとしたり・・・
短編集なので1つ1つのお話の世界へ入っては
ポン!と現へ帰ってくるような感覚でした。

一番印象に残ったのは「幻灯電車」

昭和になったばかりの頃、
沖縄に1両編成の路面電車が走っていたそう。
深夜にその電車が異世界のものになる時があるって。
でもね、
読み進める内に、やっぱり一番怖いのは人間さってことになる。

「フーイー」もなかなかでした。

恒川作品、次は何を読もうか・・・選ぶのに迷う時間が楽しい^^

3

¥514
桜町小学校に転校してきた鷹坂ちあきは、
サラサラ髪にえくぼがかわいい女の子。
でも、不思議な事件に遭遇すると大変身! 
鋭い推理力とアクティブさで謎に挑んでいく。
学校の前の桜の花が一夜にして消えた謎に迫る「桜並木とUFO事件」。
あかずの倉庫に出没する幽霊の正体を暴く「幽霊教室の怪人事件」ほか、
2010年1月に急逝したミステリーの名手が遺していた、
謎解きの魅力に満ちた連作推理短編集、初の書籍化。

(内容紹介より引用)




北森鴻さんが
こんな可愛らしいミステリーを書いてたなんて!
90年代に「小学3年生」に連載してたそうです。
大人も北森ファンには楽しい1冊だし、
当然、小学生から読めます^^

全6篇の連作短編集です。

転校生の鷹坂ちあきが少女版ホームズなら
この物語の語り手である
ぼくこと井沢コウスケがワトソン役ですね。

天然満開の担任・姫岡先生や
刑事のコウスケの父に
少林寺拳法の師範でもあるちあきの母と
それぞれのキャラクターも楽しい!

大人の息抜きにどうぞ。

4
すかたん (講談社文庫)
朝井 まかて
講談社
2014-05-15

¥745
江戸詰め藩士だった夫が急死し、
大坂の青物問屋に女中奉公に出た知里(ちさと)。
戸惑いながらも、次第に天下の台所の旨いもんに目覚めていく。
ただ問題は、人好きはするが、遊び人でトラブルメーカーの若旦那。
呆れていた知里だったが、
野菜への純粋な想いを知り、いつしか強く惹かれるように。
おもろい恋の行く末は?

(内容紹介より引用)




気になってる作家さん、朝井まかてさんの2冊目。
「ちゃんちゃら」が江戸っ子なら
こちらの「すかたん」は浪速っ子。
おもろい!

全10章のタイトルもそれぞれ大阪弁になってて
ちゃうちゃう から始まってラストが すかたん です。
だんない や ほな とか江戸弁に比べると
柔らかいですね~。

江戸から大坂へ行った知里が
1つずつ大阪弁の意味を聞いて知っていきます。

知里の江戸弁と周囲の人の大阪弁が楽しい♪

恋のお話ではあるけれど
それより当時の青物市場の在りようから起こる
ドタバタ騒ぎや登場人物たちが興味深かったです。

楽しくて笑えてほんのり恋話。
また次を読みたいです。

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